近年、IT業界では「クラウド」「ビッグデータ」が情報インフラ系の業界を中心として話題になっています。ITの情報サイトや新聞紙上で見かけない日はないほど、一般的な単語になってきていると思います。また、「クラウド」については、iPhoneのiCloudなどで多くの人が活用していますし、「ビックデータ」についても、NHKの夜のニュースで現在のネット上の動向を、ビックデータを活用、ピックアップして視聴者にビックデータで上位に入った言葉を解説、さらには、ツイッター等のSMSで視聴者の意見を紹介して議論を掘り下げるような番組すらあります。
「クラウド」「ビッグデータ」とも、既に生活の場で活用され始めていますが、この「クラウド」「ビッグデータ」という言葉を正確に説明できる人は、IT業界以外の人では少ないと思います。従ってまず、この「クラウド」「ビッグデータ」という言葉の定義から話を始めたいと思います。
「クラウド」は、2つの種類があります。まず、1つ目は、ユーザーから離れてはいますが実態のあるクラウド、つまり、「データセンター内のサーバにデータを集めて効率的に活用している B to Bサービス」です。サーバ内を、パブリックデータを蓄積するパブリッククラウドと呼ばれる部分とプライベートなデータを蓄積するプライベートクラウドと呼ばれる部分に仮想化技術などを使って共有することで、まるで分譲マンションの様なイメージで、効率よくデータセンター内のサーバを活用しています。
二つ目は、ユーザーから離れており、かつ、実態のあるデータセンターはなく、データがまさしくクラウド(雲)の中に蓄積しているサービス、つまり、「B to Cのパブリッククラウドサービス」です。この仕組みを活用してサービスを展開しているのは、アメリカ GoogleのGmailやドロップボックスのDropbox、エバーノートのEvernoteといった、現在大いに普及しているメールやクラウドシステムです。
アメリカで成功したネットベンチャー企業は、設立当初は投資資金が少ないため、オープンソース型のソフトウェアを開発して大量のデータを蓄積できるシステムを作り、そのデータを解析して人々の興味がどこにあるのか?を把握することによってビジネスチャンスをつかもうとしています。こうしたアーキテクチャのクラウドシステムを一般企業に転用しているのが「ビックデータ」の取組みです。「ビックデータ」の活用効果は、B to BでもB to Cでも効果を発揮できるものと考えますが、現段階ではインターネット企業以外では成功例が少ない様です。
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フリーランスのネットワークエンジニアが目をつけるべきは、ビッグデータの分野です。クラウドに負けず劣らず注目を集めているトレンドキーワードといえば、ビッグデータです。経済活動におけるビッグデータの活用は、まだ成功例も少なく、かつ、データベース解析などビッグデータ関連のスキルと知識を持つエンジニアも少ないため、今のうちから習得しておけば今後必ず役に立つスキルといえます。ビッグデータ関連の案件は今後増えていく見通しです。